レミッチ:非臨床試験 - そう痒症に対する作用(マウス)


ナルフラフィン塩酸塩はヒスタミン、サブスタンスP、デオキシコール酸及びモルヒネによるかゆみ関連行動に対して抑制作用を有します(マウス)。

ヒスタミン誘発マウス引っ掻き行動に対する抑制作用*1,2

雄性マウスの吻側背部皮内にヒスタミンを投与することにより誘発した引っ掻き行動モデルにおいて、経口投与したナルフラフィン塩酸塩は用量依存的に引っ掻き行動回数を抑制した。

ヒスタミン誘発マウス引っ掻き行動抑制作用
方法
マウスの背部にサブスタンスPを皮内投与し、引っ掻き行動を誘発した。サブスタンスP投与の前にナルフラフィン塩酸塩(30分前、経口)又はケトチフェン(60分前、経口)、クロルフェニラミン(60分前、経口)を投与し、引っ掻き行動抑制作用を観察した。なお、ナルフラフィン塩酸塩、ケトチフェン、クロルフェニラミンの投与時間は、各薬剤の作用発現が期待できる時間を考慮して設定した。

サブスタンスP誘発マウス引っ掻き行動に対する抑制作用*1,2

雄性マウスの吻側背部皮内にサブスタンスPを投与することにより誘発した引っ掻き行動モデルにおいて、経口投与したナルフラフィン塩酸塩は用量依存的に引っ掻き行動回数を抑制した。

サブスタンスP誘発マウス引っ掻き行動に対する抑制作用
方法
マウスの背部にサブスタンスPを皮内投与し、引っ掻き行動を誘発した。サブスタンスP投与の前にナルフラフィン塩酸塩(30分前、経口)又はケトチフェン(60分前、経口)、クロルフェニラミン(60分前、経口)を投与し、引っ掻き行動抑制作用を観察した。なお、ナルフラフィン塩酸塩、ケトチフェン、クロルフェニラミンの投与時間は、各薬剤の作用発現が期待できる時間を考慮して設定した。

デオキシコール酸誘発マウス引っ掻き行動に対する抑制作用*3

雄性マウスの吻側背部皮内にデオキシコール酸(胆汁酸の構成成分)を投与することにより誘発した引っ掻き行動モデルにおいて、経口投与したナルフラフィン塩酸塩は用量依存的に引っ掻き行動回数を抑制した。

デオキシコール酸(胆汁酸の構成成分)誘発マウス引っ掻き行動抑制作用
方法
マウスの背部にデオキシコール酸(胆汁酸の構成成分)100μgを皮内投与し、引っ掻き行動を誘発した。デオキシコール酸投与の前にナルフラフィン塩酸塩(30分前、経口)又はケトチフェン(60分前、経口)を投与し、引っ掻き行動抑制作用を観察した。ナルフラフィン塩酸塩、ケトチフェンの投与時間は、各薬剤の作用発現が期待できる時間を考慮して設定した。

モルヒネ誘発マウス引っ掻き行動に対する抑制作用*4

雄性マウスの大槽内(小脳延髄槽)にモルヒネを投与することにより誘発した引っ掻き行動モデルにおいて、皮下投与したナルフラフィン塩酸塩は用量依存的に引っ掻き行動回数を抑制した。

モルヒネ誘発マウス引っ掻き行動抑制作用
方法
マウスの大槽内(小脳延髄槽)にモルヒネを投与し、引っ掻き行動を誘発した。モルヒネ投与の前にナルフラフィン塩酸塩(30分前、皮下)又はケトチフェン(30分前、腹腔内)を投与し、引っ掻き行動抑制作用を観察した。なお、ナルフラフィン塩酸塩、ケトチフェンの投与時間は、各薬剤の作用発現が期待できる時間を考慮して設定した。

*1 Togashi Y. et al.: Eur J Pharmacol. 435(2-3): 259, 2002
 本論文の著者のうち11名は、東レ株式会社の社員である。
*2 東レ株式会社資料(承認時評価資料):引っ掻き行動に対する作用(in vivo
*3 東レ株式会社資料(承認時評価資料):ICR系マウスにおける胆汁酸誘発引っ掻き行動に対するTRK-820の薬効評価
*4 Umeuchi H. et al.: Eur J Pharmacol. 477(1): 29, 2003
 本論文の著者のうち7名は、東レ株式会社の社員である。