Vol.12 現場の立場から(10)地域医療支援病院の「糖尿病連携パス」を支援する薬剤師ネットワークを立ち上げ患者支援

糖尿病療養指導士としての専門性も生かし、未病・予防活動へも注力

山本 隼也

総合メディカル株式会社 そうごう薬局 大刀洗店(福岡県)

福山大学卒業後、2012年に総合メディカル株式会社入社、「小郡七夕薬薬ネットワーク連絡会」に参加、2014年から大刀洗店に勤務している。現在、同連絡会の世話人を務めるとともに、連携施設・職種とともに糖尿病患者のフォローに努めている。2015年に福岡県糖尿病療養指導士の資格を取得。

北尾 美帆

総合メディカル株式会社 北野調剤薬局(福岡県)

北里大学卒業後、2005年に総合メディカル株式会社入社、2010年より嶋田病院を中心とした糖尿病の地域連携に参加し、「小郡七夕薬薬ネットワーク」の立ち上げに携わる。福岡県糖尿病療養指導士として多職種と連携しながら、患者ケア・療養支援を進めている。

福岡県の小郡市は人口約5万9000人、隣接する三井郡大刀洗町は1万5000人、この二つを合わせて小郡三井医療圏と呼ばれ、嶋田病院(150床)は、その医療圏において地域医療支援病院として中核的機能を担っています。北野調剤薬局がある久留米市北野町(旧三井郡)を含め、行政的には“糖尿病重症化予防プロジェクト”など一つの医療圏とされています。2006年に嶋田病院に糖尿病専門医の赤司朋之氏が赴任され、2007年より「小郡循環型糖尿病連携パス」(以下、連携パス)の運用が始まり、一定の成果をあげています。現在、連携パスには地域診療所が約60施設、そうごう薬局 大刀洗店・北野調剤薬局含め保険薬局が約30施設(地域薬局の約8割)が参加しています。

POINT.1

“糖尿病専門医”から診療所へ治療方針を共有する連携パスの運用がスタート

POINT.2

病院・診療所・薬局が連携して、地域として糖尿病ケアの質担保