Vol.3 現場の立場から(2)踏み込み過ぎない“距離感”を大事にしつつ、最適な薬物療法を支援する

アロマ漂う癒しと安心の空間のなかで、すべての神経症圏患者さんに対応

林 一美

株式会社ナカジマ薬局/西円山店(札幌市中央区)店長

北海道薬科大学を1981年に卒業後、札幌市内の臨床検査センターで5年間勤務し、数年間のブランクを経て、93年よりドラッグストアに約8年間勤務。2001年からは心療内科と精神科をメインにした調剤薬局に約3年間勤務の後、04年から精神科単科の旭山病院に約10年間勤務。このうち8年間は薬局長を務めた。15年にナカジマ薬局に入社し、18年より西円山店に異動、店長を務めている。社内研修では精神科領域を担当し、新人や若手薬剤師の育成にも積極的に関わっている。

西円山店は2015年10月に開設された精神科主体の店舗で、門前のメンタルクリニックを中心に、1日約40枚の処方箋を応需しています。店内の内装は茶色を基調とした落ち着いた雰囲気でアロマの香りが漂い、投薬カウンターはブース型と完全個室型の2つ用意され、癒しと安心の空間が演出されています。同店は精神科疾患のなかでも神経症圏の患者が多く、患者さんとの関係について林氏は、「あまり踏み込み過ぎない距離感を大事にしています」と話します。林氏の取り組み事例、患者対応の工夫などをご紹介します。

POINT.1

誤った情報を含め情報過多の患者さんに、知識・知見に基づいた適切な情報を伝える

POINT.2

管理栄養士と協働し食事指導と運動指導で、切実な「肥満問題」に対応