Vol.25 これからの薬局に求められる機能と薬剤師の役割(全4回)

赤池 昭紀

和歌山県立医科大学薬学部教授、京都大学名誉教授

1974年京都大学薬学部卒業、1979年京都大学薬学研究科博士課程修了(薬学博士)、日本学術振興会研究員、1980年京都大学医学部助手、1988年同講師、1989年福山大学薬学部助教授、1991年同教授、1994年京都大学薬学部教授、2012年同名誉教授・客員教授、名古屋大学創薬科学研究科教授、2017年定年退職後、和歌山県立医科大学客員教授、2021年和歌山県立医科大学薬学部教授、現在に至る。現在、医薬品医療機器総合機構運営評議会長、日本薬理学会名誉会員、日本眼薬理学会名誉会員。

医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)により、オンライン資格確認や電子処方箋の導入など、薬局薬剤師の業務環境が急速に変化しています。薬局DXを推進し、調剤業務の効率化と対人業務の充実を実現することにより、薬剤師が、調剤に留まらず、患者の生活習慣の改善から病気予防、治療のフォローアップに至る多岐にわたる業務を担うことが可能になります。さらに、地域包括ケアシステムの一員として、在宅医療で他職種と連携して薬物療法を担当するなどの重要な役割を果たすことが期待されます。

Vol.25 これからの薬局に求められる機能と薬剤師の役割(全4回)

  • 【第4回】デジタル治療(DTx)と薬局

    医療デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴い、プログラム医療機器(SaMD)、特に疾患治療を目的としたデジタル治療(DTx)が注目されています。DTxは、医師が処方するアプリを使用し、患者の健康・医療情報を共有して生活改善を促す治療法です。この治療法の普及には患者のデジタルリテラシーが重要であり、医師と薬剤師のサポートが欠かせません。京都府・京都府薬剤師会の検証事業では、薬剤師の支援がDTxの継続使用に有効であることが示されました。DTxの普及に向けて、薬剤師の役割は今後ますます重要になると考えられます。

    シリーズ 薬剤師へ エキスパートが届けるメッセージ

    【第4回】デジタル治療(DTx)と薬局
  • 【第3回】薬局のデジタルトランスフォーメーション(DX)

    近未来の薬局薬剤師は、社会の高齢化と医療DXの進展に伴い、役割が大きく変わると予想されます。デジタルヘルスケアの推進、専門知識の深化と多職種連携、地域密着型のケア提供が重要な分野となります。薬剤師が総合的な健康管理のパートナーへと進化することで、患者の健康情報管理や地域の保健・医療の中心的存在として、患者の健康と生活の質の向上に寄与することが期待されます。

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    【第3回】薬局のデジタルトランスフォーメーション(DX)
  • 【第2回】薬局薬剤師が地域で活躍するアクションプラン

    超高齢社会に対応するため、薬局は地域の保健・医療への参画が求められ、薬局の機能強化が目指されています。厚生労働省による薬局薬剤師の役割の見直しが行われ、対物業務から対人業務へのシフト、ICT化への対応、地域における役割の重要性が強調されました。今後、薬局DXや医療職種間連携の推進を通じて、地域医療の質を高め、それぞれの地域における医療ニーズに応えることが期待されます。

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    【第2回】薬局薬剤師が地域で活躍するアクションプラン
  • 【第1回】近未来の薬局薬剤師の機能を考える

    近未来における薬局薬剤師の役割は、社会の高齢化と医療デジタルトランスフォーメーション(DX)により大きく変わります。従来の調剤業務に加え、薬学的ケアの提供、地域密着型のケア、専門知識の深化、多職種連携、デジタルヘルスケアの推進が重要となります。薬局薬剤師は技術革新と社会の変化に対応し、患者の健康と生活の質を向上させる重要な存在となるでしょう。

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    【第1回】近未来の薬局薬剤師の機能を考える

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