糖尿病患者では、プライマリケア提供者の種類にかかわらず、アウトカムは同様であった。
深刻化するプライマリケア医不足に対処するため、医療提供者の種類を問わずアウトカムが同様であれば、nurse practitioner（NP）やphysician assistant（PA）がプライマリケア提供者（primary care provider：PCP）としての役割を果たすことができるかもしれない。研究者らは、約600のVeterans Affairsのプライマリケア診療所で診療を受けた、薬物で管理された糖尿病を有する成人368,000人について、診療の質の中間アウトカム（糖化ヘモグロビン［HbA1c］、収縮期血圧［systolic blood pressure：SBP］、LDLコレステロール値）を比較した。患者は、普段受診しているPCPの種類によって割り付けられた。
傾向スコア（propensity score）で補正した解析により、糖尿病に対する診療の質のアウトカムは、医師、NP、PAの診療を受けた患者で同様であることが示された（HbA1cの平均［7.6％］、SBPの平均［133 mm Hg］、LDLコレステロールの平均［約86 mg/dL］など）。
CITATION(S)
Jackson GL et al. Intermediate diabetes outcomes in patients managed by physicians, nurse practitioners, or physician assistants: A cohort study. Ann Intern Med 2018 Nov 20; [e-pub]. (https://doi.org/10.7326/M17-1987)
Peters AL. The changing definition of a primary care provider. Ann Intern Med 2018 Nov 20; [e-pub]. (https://doi.org/10.7326/M18-2941)
コメント
一般的な病態に関して異なる種類のPCPのあいだで同様のアウトカムが達成されうることは、とくにアウトカムが適切に定義され、容易に測定でき、大規模な医療システムで追跡できる場合には驚くべきことではない。今回の知見を、より一般的ではない病態や地域環境に外挿できるかどうかは、依然として明らかではない。さらに、今回の研究の代理マーカー測定値は、臨床的に意味のある疾患アウトカムとは相関しないかもしれない。それでも今回の知見は、プライマリケア医の不足を軽減するために同僚のNPやPAを活用することを支持している。