われわれは皮膚試験を省略してすぐに直接ペニシリン負荷試験に進むことができるか?
Can We Skip Skin Testing and Go Right to a Direct Penicillin Challenge?
David J. Amrol, MD, reviewing Blumenthal KG et al. JAMA Intern Med 2024 Sep 16
ペニシリン負荷試験は、記録にペニシリンアレルギーがある患者の大部分で、ラベルを取り除く安全な方法である。
最近の複数の研究は、ペニシリンアレルギーというラベルの過剰使用に取り組んでいる。入院患者の10%はペニシリンアレルギーが診療録に記載されているが、このうち真のアレルギーを有する患者は10%よりも少ない。より高価でより広域のスペクトラムを有する抗菌薬の使用は、より長くより高額な入院、より多くの副作用、院内感染、耐性菌に関連している。
56件の研究の系統的レビューにおいて研究者らは、真のアレルギーがない患者でのラベルを取り除くための直接ペニシリン負荷試験(事前の皮膚試験なし)の安全性を調べた。これらの研究における9,000人を超える患者のうち、438人(3.5%)に反応が生じ、重度に分類された反応は5件のみ(アナフィラキシーのエピソードが3件、発熱を伴う遅発型の発疹が1件、腎障害1件)であった。死亡は報告されなかった。
コメント
これらの負荷試験を実施するアレルギー専門医よりも、ペニシリンアレルギーのラベルが取り除かれるべき患者の方がはるかに多い。プライマリケア臨床家および病院総合医(hospitalist)は、amoxicillin(500 mg)を1回投与し、患者を1~2時間観察することで容易にこれを行うことができる。epinephrineの筋肉内投与および経口抗ヒスタミン薬が使用できなければならないが、必要となることはほとんどない。PENFASTスコアは、どの患者が安全に直接経口負荷試験を受けることができるかを決定するのに役立つ優れたツールである(NEJM JW Gen Med Aug 1 2023、JAMA Intern Med 2023; 183:883)。一般に、患者が重度の即時型反応(血管性浮腫またはアナフィラキシー)、最近の蕁麻疹反応(5年以内)、またはあらゆる重度の遅延型反応(例:Stevens-Johnson症候群、血清病、好酸球増加を伴う薬物反応、薬剤性血球減少症、臓器障害)の既往を有する場合は、私は評価のためにアレルギー科医に紹介するだろう。
CITATION(S)
Blumenthal KG et al. Reaction risk to direct penicillin challenges: A systematic review and metaanalysis. JAMA Intern Med 2024 Sep 16; [e-pub]. (https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2024.4606)
Published in NEJM Journal Watch General Medicine
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これらの負荷試験を実施するアレルギー専門医よりも、ペニシリンアレルギーのラベルが取り除かれるべき患者の方がはるかに多い。プライマリケア臨床家および病院総合医(hospitalist)は、amoxicillin(500 mg)を1回投与し、患者を1~2時間観察することで容易にこれを行うことができる。epinephrineの筋肉内投与および経口抗ヒスタミン薬が使用できなければならないが、必要となることはほとんどない。PENFASTスコアは、どの患者が安全に直接経口負荷試験を受けることができるかを決定するのに役立つ優れたツールである(NEJM JW Gen Med Aug 1 2023、JAMA Intern Med 2023; 183:883)。一般に、患者が重度の即時型反応(血管性浮腫またはアナフィラキシー)、最近の蕁麻疹反応(5年以内)、またはあらゆる重度の遅延型反応(例:Stevens-Johnson症候群、血清病、好酸球増加を伴う薬物反応、薬剤性血球減少症、臓器障害)の既往を有する場合は、私は評価のためにアレルギー科医に紹介するだろう。