DiaMond Live Seminar ~“未来”を見据えた早期治療強化を考える~

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​【司会】小田原 雅人先生(国際医療福祉大学 臨床医学研究センター 教授/東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科学分野 名誉教授/東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科学分野 兼任教授/山王病院 糖尿病内分泌代謝内科 部長)

【講演Ⅰ】吉川 芙久美先生(東邦大学医学部 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌学分野 講師)

【講演Ⅱ】住谷 哲先生(大阪府済生会泉尾病院 糖尿病・内分泌内科 主任部長)

【講演Ⅰ】治療初期から考える目標を見据えた血糖管理と薬剤選択
我々が目指すべき糖尿病治療の目標は、合併症の発症・進展阻止を行い、糖尿病のない人と変わらない寿命とQOLをもたらすことである。そのためには適切な血糖を維持することが重要であり目標HbA1cを達成するためには、HbA1c が悪化してきてからではなく、早期から治療を強化することが必要である。
近年、多くの糖尿病治療薬が発売され、低血糖リスクが少なく個々の患者さんに応じた血糖マネジメント目標を達成することが可能となった。また2023年に糖尿病学会より発表された「2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム(第2版)」では日本人の病態、欧米人との治療戦略の違い、合併症や併存症に対するエビデンス等を考慮し推奨薬剤が記載されている。本講演では早期治療を含めたより良い2型糖尿病の薬物療法の実現を目指し、DPP-4阻害薬とメトホルミンの併用が良好な血糖マネジメントを達成する可能性について考察したい。

【講演Ⅱ】エビデンスに基づいた2型糖尿病の薬物治療 ―基礎治療薬としてのメトホルミン―
2型糖尿病治療において重要な治療方針は二つある。一つ目はA・B・Cで表される「包括的な心血管リスクの減少」で、HbA1c のA、血圧(blood pressure)のB、LDL-C のC の3つのトータルケアに目を向けること。二つ目は遺産効果legacy effectとして知られる「診断後早期からの血糖正常化を目指した厳格な管理」である。治療をしない「負の遺産」が蓄積されると合併症のリスクが増大し、取り返しがつかなくなる。治療の根幹は食事療法・運動療法であるものの、多くの糖尿病のある患者は治療薬を必要とする。基礎治療薬cornerstoneには6項目(確実な血糖降下作用、低血糖のリスクが少ない、体重に影響しにくい、真のアウトカムの改善を目指せる、長期の安全性が期待できる、薬価負担)が求められる。メトホルミンはその6項目に該当する薬剤であり、世界の中で2型糖尿病の基礎治療薬としての位置付けを確立しており、最も使用されている薬剤の1つである。一方で、副作用である消化器症状や乳酸アシドーシスの発現に留意する必要があり、注意するポイントなどもあわせてご紹介したい。


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