Vol.16 現場の立場から(13)患者さんの性格・行動変容モデルを組み合わせ、個々のニーズを汲み取って支援する

患者さんが行動変容し問題解決していくエンパワーメントアプローチを実践

黒田 泰司

まこと薬局/代表取締役(兵庫県神戸市)

2005年に神戸薬科大学卒業。日本と米国の薬剤師裁量権の違いを探究するため共立薬科大学(現・慶應義塾大学)大学院に進学。米国の病院や独・仏の薬局などの視察・研修を経て、日本で動き始めた在宅医療に着目。東京、新潟、兵庫の薬局勤務を経て、2016年に「まこと薬局」を開局。現在は、所在地の須磨区薬剤師会副会長、糖尿病療養指導士兵庫県連合会理事など公的な役割を務めているほか、京都大学SPH健康情報学薬局情報グループ研究員として、薬局発の臨床研究にも力を注いでいる。

まこと薬局は大通りからは奥に入った神戸市須磨区の閑静な住宅街に位置し、主に隣接の小児科・内科クリニックの処方箋を応需する一方、地域の高齢化進展とともに隣接する垂水区など含め複数医師の依頼により、20軒を越す個人宅の在宅医療を担当しています。地域貢献の一環として、薬局内で定期的に小児を対象とした「おくすり体験教室」や健康情報ステーションとして「健康カフェ」を開催するなど、地域住民とのつながりを大切にしています。また、糖尿病療養指導士兵庫県連合会理事を務め、地域の糖尿病療養の質向上を目指し後輩育成にも力を入れています。

POINT.1

薬剤師は患者さんが決めた目標へ「一緒に走っていこう!」という伴走者

POINT.2

行動変容モデルと性格タイプ別アプローチにより、患者さんに合わせ支援