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パーキンソン病診療ガイドライン2018改訂のポイント:peak-doseジスキネジアに対する治療
監修:服部 信孝 先生
「パーキンソン病診療ガイドライン」作成委員会 委員長
順天堂大学大学院医学研究科神経学講座 教授
*1 薬剤を減量することでウェアリングオフが悪化する場合がある。
*2 優先順位に明らかなエビデンスはない。
日本神経学会「パーキンソン病診療ガイドライン」作成委員会編: パーキンソン病診療ガイドライン2018, 医学書院(東京), p179, 2018
解説
「パーキンソン病診療ガイドライン2018」では、「パーキンソン病治療ガイドライン2011」と同様に、ジスキネジアに対する治療は「軽症の場合は、日常生活レベルを低下させないので治療は不要」とされている。
日常生活に支障となるジスキネジアがある場合、L-ドパの総量を増やさずに頻回投与へ変更を行う。改善が認められない場合、併用しているジスキネジア誘発作用の強い薬剤から減量・中止を試みる。「パーキンソン病治療ガイドライン2011」では推奨順に記載されていたが、新しいガイドラインでは、優先順位に明らかなエビデンスがないことから、症例ごとに検討するとされている。
薬剤を減量することで運動症状が悪化する恐れがある場合には、アマンタジンの併用やドパミンアゴニストの追加によるL-ドパの減量を検討する。経口による薬物療法で治療困難な場合は、DBSやL-ドパ持続的経腸療法を慎重に検討する。
日本神経学会「パーキンソン病診療ガイドライン」作成委員会編: パーキンソン病診療ガイドライン2018, 医学書院(東京), p177, 2018 より作成