パーキンソン病診療ガイドライン2018改訂のポイント

監修:服部 信孝 先生
「パーキンソン病診療ガイドライン」作成委員会 委員長
順天堂大学大学院医学研究科神経学講座 教授

本Webサイトに示したアルゴリズムだけでは不十分な点があるため、実際の治療に当たっては「パーキンソン病診療ガイドライン2018」で必ず推奨と解説・エビデンス等をご確認ください。

改訂の経緯とポイント

今回のガイドラインは、「治療ガイドライン2011」の改訂版として作成されたが、治療だけでなく、診断基準や病因なども解説していることから、「治療ガイドライン」から「診療ガイドライン」へと名称が変更された。

早期パーキンソン病治療のアルゴリズム

早期パーキンソン病に対しては、「パーキンソン病治療ガイドライン2011」と比較して大きな変更はなく、特別な理由がない限り、診断後できるだけ早期に治療を開始すること、運動障害により生活に支障をきたす場合、L-ドパで治療を開始することが提案されている。

ウェアリングオフを呈する進行期パーキンソン病に対する治療アルゴリズム

ウェアリングオフを呈する進行期パーキンソン病に対して、L-ドパの1日4~5回の投与またはドパミンアゴニストの追加・増量・変更を行う。

peak-doseジスキネジアに対する治療

「パーキンソン病診療ガイドライン2018」では、「パーキンソン病治療ガイドライン2011」と同様に、ジスキネジアに対する治療は「軽症の場合は、日常生活レベルを低下させないので治療は不要」とされている。

早朝ジストニアの治療アルゴリズム

ジストニアに対しては、出現時間と抗パーキンソン病薬服薬時間から、on periodジストニアかoff periodジストニアかを明らかにする。

すくみ足の治療アルゴリズム

すくみ足に対しては、ウェアリングオフの有無によって対応が異なる。

幻覚・妄想の治療アルゴリズム

幻覚・妄想に対しては、日常生活に悪影響を及ぼすようになった時点で治療を開始する。

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