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<有効性>急性期統合失調症治療におけるロナセンテープの有効性と安全性:国際共同第3相試験(検証的試験)
社内資料:国際共同第3相試験【承認時評価資料】、Iwata N. et al.:Schizophr. Res., 215:408, 2020
本研究は大日本住友製薬株式会社(現:住友ファーマ株式会社)の資金により行われた。また、本論文の著者のうち4名は同社の社員である。
また著者に大日本住友製薬株式会社(現:住友ファーマ株式会社)より講演料、原稿料を受領しているものが含まれる。
PANSS合計スコアの変化量と推移〔主要評価項目/副次評価項目〕
- 有効性の主要評価項目である「6週時でのベースラインからのPANSS合計スコアの変化量」は、40mg群では−16.4、80mg群では−21.3であり、いずれの群もプラセボ群に対する優越性が検証されました[40mg群 adjusted p=0.007、80mg群 adjusted p<0.001、MMRM(Hochberg法)]
- ベースラインからのPANSS合計スコアの変化量を各時点でみると、80mg群では1週時から、40mg群では2週時から多重性の調整をしない探索的な検定でプラセボ群との有意差が認められました
6週時でのベースラインからのPANSS尺度別合計スコア変化量〔副次評価項目〕
- 40mg群では陰性尺度、総合精神病理評価尺度でプラセボ群に対して有意差が認められました
- 80mg群では陽性尺度、陰性尺度、総合精神病理評価尺度でプラセボ群に対して有意差が認められました(ともに多重性の調整なし)
6週時でのベースラインからのPANSS 5因子モデル別合計スコア変化量〔副次評価項目〕
- 40㎎群では陰性症状、認知障害でプラセボ群に対して有意差が認められました
- 80㎎群では陽性症状のみならず、興奮・陰性症状・認知障害でプラセボ群に対して有意差が認められました(ともに多重性の調整なし)
6週時でのベースラインからのCGI-Sスコア変化量〔副次評価項目〕
- 6週時でのベースラインからのCGI-Sスコア変化量のプラセボ群との差は、40mgでは−0.16、80mg群では−0.40と80mg群で有意差が認められました
二重盲検治療期におけるベースラインからのPANSS項目スコア変化量
- PANSSスコア項目別のベースラインからのスコア変化量は図に示すような結果が得られました
二重盲検治療期におけるベースラインからの
PANSS-EC項目のスコア変化量の推移
- PANSSスコア(30項目)の中でも、急性期の評価指標として注目されているPANSS-EC(興奮、敵意、緊張、非協調性、衝動性の調節障害)の各項目のベースラインからのスコア変化量は図に示すような結果が得られました
6週時(LOCF)※1でのPANSS responder※2の割合〔副次評価項目〕
- 本試験の6週時(LOCF)※1でのPANSS responder※2の割合は、プラセボ群42.3%、40mg群50.5%、80mg群55.7%であり、プラセボ群とのオッズ比は40mg群で1.49、80mg群で1.92と、80mg群ではプラセボ群より高い割合を示しました
※1:二重盲検治療期における最終の貼付から7日以内のベースライン後に観察された時点
※2:PANSS合計スコアがベースラインに比べ、20%以上改善した患者