- トップ >
- 学び >
- ヘルスケア・エクスペリエンス(Healthcare Experience:HX) >
- HX Design >
- HX Design Lecture >
- HX Design Lecture:chapter 05-19
HX Design Lecture:chapter 05-19
アイデア・ワークショップを開催する
アイデア・ワークショップを開催し、施策を検討します。ワークショップのメリットは多職種がフラットな関係でアイデアを出し合い、合意形成することができる点にあります。
1. ワークショップの計画
ファシリテーター(進行役)はワークショップを成功に導くため、以下の7つの視点を目安に大枠の計画を立てます。
- (1) Purpose(目的)
- なぜこのワークショップを開くのか
- (2) Product(成果)
- このワークショップの具体的な成果として、どのようなアイデアが生み出せるか
- (3) People(出席者)
- ワークショップに出席すべきなのは誰で、出席者はどんな役割を演じるのか
- (4) Process(手順)
- 出席者が成果としての道具を生み出せるようにどのような議題を扱うか
- (5) Pitfalls(落とし穴)
- このワークショップの「落とし穴」は何で、それにはどう対処したらよいか
- (6) Prep(準備)
- 事前にやっておくこと、役に立つことは何か出席者に課す宿題は
- (7) Practical Concerns(実際的な問題)
- 時間や場所など、どんな制約があり、どのように対処するか
2. ワークショップの開催
ワークショップ当日、ファシリテーターは、適切なタイムキーピング、発散/収束などのモードのコントロール、議論やアイデアの偏りの発見と修正を行いながらワークショップを進行します。ワークショップを効果的なものにするため、以下を考慮しましょう。
- 【多様なメンバーを招集する】
- バックグラウンドの異なるメンバーを招集することでアイデアの幅が広がる。ワークショップに参加してもらうことで、施策を具体化し、実行する段階で自分も参加したという意識を持って取り組んでもらえる。
- 【ワークショップの流れやルールを決め、共有する】
- ワークショップの流れやタイムスケジュール、アイデア創出/アイデア選択の手法やルールを共有する。
- 【適切なインプットを提供する】
- ペルソナやジャーニー・マップ、エモーショナル・モチーフ、リサーチで得たインサイトを共有する。必要に応じて事前に配布し、読み込んできてもらう。
- 【備品を揃える】
- ホワイトボード、模造紙、付箋、サインペン、投票用のシール、プロジェクタ、パソコン、記録用のカメラや IC レコーダーなど、ワークショップに必要な備品を準備する。必要に応じて演出用の音楽、制限時間を意識させるストップウォッチ、レゴや紙粘土など立体物を作るツール、お菓子や飲み物、初顔合わせの場合は名札などを準備する。
【図 :1】ワークショップの備品類
- 【快適な空間を確保する】
- 明るい部屋、適切な広さ、快適な室温、十分な壁面(十分な広さの壁面がとれない場合は、ホワイトボードを用意)を確保し、ストレスなく集中できる環境を整える。
ワークショップガイドをダウンロードできます。
その他ツール(共感マップ、ペルソナ、ワークショップガイドなど)もご利用いただけます
chapter 05.患者さんの体験をデザインする
- 05-17 患者さんに満足のいく体験を提供するポイント
- 05-18 エモーショナル・モチーフを設定する
- 05-19 アイデア・ワークショップを開催する
- 05-20 発想ツールを使う
- 05-21 アイデアを選ぶ