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エクメットの臨床成績:2型糖尿病患者におけるビルダグリプチン併用投与の臨床評価~メトホルミン、チアゾリジン薬、α-GIまたはグリニドとの併用投与による52週間安全性試験~(第Ⅲ相試験:LAF1308試験)
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等については電子添文をご参照ください。
エクメット配合錠の承認時評価資料として、以下のLAF1308試験における「メトホルミン+ビルダグリプチン併用投与群58例」のデータを用いました。
副次評価項目:HbA1cの変化量
HbA1cはビルダグリプチン併用投与12週時に6.87%まで低下し、その後、52週では7.06%でした。最終評価時、HbA1cのベースラインからの変化量は−0.75%でした。
主要評価項目:安全性
メトホルミン+ビルダグリプチン50mg1日2回群における副作用発現率は29.3%(17/58例)でした。比較的よくみられた副作用(発現率2%以上)は、便秘、アミラーゼ増加各5.2%(3例)、多汗症、C-反応性蛋白増加、下痢各3.4%(2例)でした。なお、本試験において重篤な有害事象が4例6件(白内障、腰部脊柱管狭窄症、正常圧水頭症、卵巣嚢胞、脊椎すべり症、甲状腺癌各1件)、投与中止に至った有害事象が3例3件(白内障、食道癌、甲状腺癌各1件)で報告されましたが、死亡は報告されませんでした。
【目的】 | メトホルミン、チアゾリジン薬、α-グルコシダーゼ阻害薬または速効型インスリン分泌促進薬単独投与で効果不十分な2型糖尿病患者において、ビルダグリプチンを追加併用したときの有効性、安全性を検討する。 |
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【対象】 | メトホルミン、チアゾリジン薬、α-グルコシダーゼ阻害薬または速効型インスリン分泌促進薬単独投与で効果不十分な日本人2型糖尿病患者245例(ベースラインHbA1c 6.9~10.4%) |
【試験デザイン】 | 多施設共同、非盲検、非対照、長期投与試験 |
【方法】 | メトホルミン、チアゾリジン薬、α-グルコシダーゼ阻害薬または速効型インスリン分泌促進薬と併用してビルダグリプチン50mgを1日2回、52週間投与した。試験期間を通して、メトホルミン、チアゾリジン薬、α-グルコシダーゼ阻害薬または速効型インスリン分泌促進薬の用法・用量は一定とした。 |
【主要評価項目】 | 安全性 |
【副次評価項目】 | HbA1c、レスポンダー率、空腹時血糖値、空腹時インスリン、空腹時C-ペプチド、空腹時脂質、HOMA-R、HOMA-β、体重 |
【解析計画】 | 有効性:HbA1cのベースラインからの変化量(平均値)とt分布に基づく両側95%信頼区間を算出した。また、HbA1cについて、HbA1c、BMI、年齢、性別、空腹時血糖値カテゴリーによるサブグループ解析を実施した。なお、最終評価時の欠測値はLOCF法を用いて補填した。 HbA1cは4週間ごとに測定し、0から52週時までの平均値の推移も算出した。 |
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小田原雅人ほか:新薬と臨牀 61(12), 2593-2611, 2012[承認時評価資料(第Ⅲ相試験)]
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【利益相反】 鈴木学、浜田泉、井口聡子は、ノバルティスの社員です。
エクメット配合錠
5. 効能又は効果に関連する注意(抜粋)
5.2 本剤LD(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/250mg)については、原則として、既にビルダグリプチン50mg 1日2回及びメトホルミン塩酸塩250mg 1日2回を併用し状態が安定している場合、あるいはビルダグリプチン50mg 1日2回又はメトホルミン塩酸塩250mg 1日2回の単剤の治療により効果不十分な場合に、使用を検討すること。
5.3 本剤HD(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/500mg)については、原則として、既にビルダグリプチン50mg 1日2回及びメトホルミン塩酸塩500mg 1日2回を併用し状態が安定している場合、ビルダグリプチン50mg 1日2回及びメトホルミン塩酸塩250mg 1日2回の治療により効果不十分な場合、あるいはメトホルミン塩酸塩500mg 1日2回の単剤の治療により効果不十分な場合に、使用を検討すること。
8. 重要な基本的注意(抜粋)
8.5 本剤投与中は、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。